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解説及び参考資料等

◆改正意匠法の注意点

(1)画像デザイン
  保護対象は、極めて限定的であって、出願に際しては慎重に検討する必要がある。

ア)保護対象
・改正により追加された2条2項がカバーする意匠は以下の要件を満たすものに限られる。
@意匠法上の物品であること
A操作の用に供される画像であること。すなわち、操作機能が必須。
B当該物品がその機能を発揮できる状態にするための画像であること。

なお、画像は、当該物品と一体として用いられる別の物品に表示されてもよい

イ)対象とならない物の例
・表示部を装飾するための画像(壁画・上記@違背)
・映画やゲームの一場面の画像(上記A違背)
・電子計算機により表示される画像(上記B違背)
(例)OSにより表示された画像、インターネットを通じて表示された画像
(註)電子計算機は、メインスイッチを入れた階段で「情報処理」という「物品の機能」を発揮している、との運用になると思われる。
・ゲームに係る画像。但し、ゲーム機本体の設定用画像は「機能を発揮するための操作」に用いられるので保護対象。

ロ)一意匠
・操作によって次の操作画面が表示される場合、原則として別意匠。「形態的な一体性」がある場合に限り1意匠となる余地がある。

(2)3条2
・「出願人同一」は、適用外となったが、特許法29条の2と異なり「創作者同一」は適用される。
・分割出願など遡及効が認められる場合、原出願人が改正法施行前であれば、改正法は適用されない。
・パリ条約の優先権主張を伴う出願は、日本での現実の出願日が施行後であれば改正法が適用される。

(3)関連意匠の出願日拡大
・本意匠の意匠公報発行まで出願可能となる。
・本意匠が改正前の出願であっても、関連意匠の出願には改正法が適用される。すなわち、改正前の出願を本意匠として、改正後に関連を出願することが可能。
・分割出願など、優先権主張出願の扱いは上記3条の2と同様。

(4)改正法施行後の出願から、設定登録料納付時にも秘密を請求可能となる。

(5)存続期間の延長(15年→20年)・改正法施行後の出願から適用

(6)類否判断主体の明確化(24条2項の追加)

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